「人生100年時代」の介護を考える~W介護記録

結婚を機に親元を離れてから30年。離婚を経ても実家には帰らず、2011年に母がアルツハイマーに。父は2005年頃と2008年頃に脳梗塞、2014年には前立腺癌、続いて2015年に膀胱癌と尿道狭窄症を患い、介助なしでの通院か不可能となり、私の住む町へ。現在、母は要介護1、父は要介護2で、なんとか在宅介護の毎日です。親の介護に接しながら、将来の自分の介護のことを考えるようになり、記録を残しておきたいと思いブログをはじめることといたしました。

「血圧低めだから」…???

父 85歳 要介護2 尿道カテーテル留置

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 父の訪問看護師さんは、毎週金曜日に来てくれている。先週の金曜日の訪問看護の前日には、かかりつけ医の往診があったばかり。かかりつけの病院と訪問看護は、同じ医療法人が運営している。訪問看護で何か異変がみつかると、直接、主治医に異変が報告されて医療内容が指導される。尿道カテーテル留置を余儀なくされている父にとっては、命綱ともいえる、とても有難いシステムだ。

 そんな訪問看護の日である先週の金曜日、いつもは訪問看護師さんが来ていても、同じアパートの2階に住んでいる私は、すっかりお任せっきりで、よほどのことがない限り、ほとんど顔を出さない。少々のことがあっても、連携はほとんど電話ですまさせている。ただ医師の往診のときは診察が終わる頃に顔を出して、変わったことや薬の確認、次回往診日の日程調整をしている。しかし、先週の金曜日、私は訪問看護師さんと少し話しをすることにした。

 10月に入ってからの私は、母の認知症による幻聴のほうに意識が向いていて、父のほうは少しおざなりになっていた。とこがその前月の9月は、父のほうでてんてこ舞いだった。私がひいてしまった風邪が移ったか、父が38度4分もの熱を出してしまい、ちょうど私のゼッタイ外せない仕事と重なり、私の精神状態はパニック寸前だった。そのさらに3週間前は、尿道カテーテル留置の父が、尿路感染を引き起こしてしまっていた。今年こそはと、水分補給に気を配りなんとか無事乗り切れるかと思った矢先、ついにカテーテルに溜まっているお小水に濁りが生じ、続いてカテーテルがつまって、ミルキング(カテーテル挿入部である陰部の洗浄)を試み、管をしごいてみても、結局つまりは解消されず、某大学病院に夜間診療でカテーテル交換に出向くことになった。

 そんなこんなで、9月は父の体調に右往左往しているなか、認知症の母が置き去りになってしまい、取り残された母の幻聴がひどくなってしまっていた。父の介抱に追われている間、母はいつしか小声で幻聴の相手と会話をし、幻聴の相手と約束を交わし、幻聴の相手を待ち、待てど暮らせど幻聴の相手が来ることなく、幻聴の相手に振り回されるといった状態に。このままではやがて徘徊につながってしまうのではないかと、父に続いて今度は母のことで右往左往することに。その間、今度は父のことを置き去りにしてしまっていた。

 話を父に戻し、父の尿道カテーテルがつまって夜間診療に行った9月7日の翌日のデイサービスでの出来事。父にとっては夜間の外出が体に堪えたのか、デイサービスでの入浴の後、起立性低血圧からの意識障害を起してしまっていた。ただ父はデイサービスで排便や入浴の後などに、時々起立性低血圧からの意識障害を起している。高齢者の意識障害には慣れている看護師さんやヘルパーさん方がいるデイサービスでのこと、恐らく慌てることなく、父をベッドに横に寝かせて介抱してくれているうちに、だいたいいつも10分ほどで意識は回復しているようだ。ところが、カテーテルの詰りで某大学病院に夜間診療に行った翌日のデイサービスでの意識障害は違っていた。疲れもあったのか、なかなか状態が回復しなかったらしく、ゼッタイ外せない仕事先の私のケータイに、珍しく連絡が入った。連絡が入るというのは、よほどのことがあったに違いないと、私は持ち場を離れて電話に出た。その内容は、父は目は覚ましたものの、目の焦点が合わずボンヤリと反応がにぶく、声を掛けても応答がおぼつかないとのこと。恐らく、点滴を打つと回復するのではないかとのことだが、デイサービスでそこまでの医療行為はできない。このまま状態が悪い場合は、できれば父を帰宅させ、訪問看護師に来てもらい、医師の指示のもと自宅で点滴を打つしかない。

 訪問看護師は自宅で看護師としての医療行為をする契約になっているので、デイサービスにまで出向くということは出来ない。最悪の場合は、私が不在でも父を帰宅させて、訪問看護師さんに来てもらうという方法も可能だ。その場合は、認知症ながら母も付き添って一緒に帰宅することになる。そんな段取りをシュミレーションしていた。

 私は外せない仕事の合間を見計らって、訪問看護師さんに連絡をとりデイサービスでの父の状況を伝えた。

 そこでまず聞かれたことは、「朝の食事は食べたのか?」だった。

 私は出かける前に、デイサービスに出向いた後の部屋に夜のお弁当を置きに立ち寄っていた。ヘルパーさんが残してくれたメモから、朝食を2人とも完食していることを確認していた。

そのことを伝えると、「食パン一枚でも食事がとれているなら、まずは心配ないよ」とのこと。「もう少し様子をみてもらって、水分がとれるようになれば大丈夫だと思う」と言われた。

 朝食がとれているのか否かが、安否を分けるかもしれないほど重要なことだとは、このときはじめて学んだ。

 デイサービスのスタッフに、朝食を完食していることなど、訪問看護師の指示を伝え、その後は経過をみることとなった。その後は、持たせていた経口補水液OS-1(オーエスワン)が飲めるところまで回復したようで、ようやく目の焦点が合い、言葉も出るほどまでしっかりしたようであった。

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 そんな小さな危機を脱しながらこの夏を持ちこたえていたのだが、しかし、ここのところデイサービスでは、血圧が低くて入浴を控え、シャワーになっていることが続いていたらしい。母の幻聴に右往左往する10月に入る直前、まだ父の右往左往の余韻が残るなか、デイサービスの看護師さんからは、「かかりつけの医師に血圧の相談をしてもらってほしい」との旨、連絡ノートにコメントが書かれていたのだった。同じく、通所リハビリでも血圧のことが指摘されていた。やはり血圧が低すぎで、リハビリを始める前、しばらくベッドで休んでいることが多いとのことだ。通所リハビリの看護師さんからは、以前にも父の血圧の低さを心配されたことがあった。

 父の血圧、だいたい上が70~100/40~70、ちょっと幅があるのだが、だいたい上が90/下が50~60といったところの数値が出ていることが多い。それでも、時折、上が120あったり、130のときも。ただ、下は往々にして低いような気がいる。50代の数値が出ていることが多い。

 父の年齢で、降圧剤を服用している場合の、適正血圧がどのくらいなのかは、私にはわからない。ただ、起立性低血圧からの意識障害を時折起していることは、確かなのだ。

 バタバタの9月が過ぎ、そして10月を迎えて、母の幻聴の治療の目途も立ったところで、父の血圧のことを思い出した。前日の往診のときに思い出せばよかったのだが、母の幻聴のことに意識をとられて、父のことは抜けてしまっていた。そして翌日の訪看の日、まずは訪問看護師さんに父の血圧のことを伝えたところ、

「だいたいお父さんは、もともと血圧低めだからね」

との、お言葉が…。

 

低め?…父の血圧、低め?

いや、そもそも低めなら降圧剤は必用ないってことじゃないの?

…っていうか、降圧剤飲んで「もともと低め」はないんじゃないの?

 

 と、内心のツッコミを繰り返しているうちに、わけわからなくなってきた。

脳梗塞をやっているので、もともと低めではなく、高めだったのではないかと…」

なんとかそう伝えるのが精一杯。

 穏やかな看護師さん、「一度、先生に相談してみて下さい」ということになった。

 その日、薬をもらいに行くとき、家族診療ということで相談に行くようにいわれた。ところが、在宅勤務の私、どうしても後に回すことできない大事な長電話が入ってしまった。週明けに相談に行くことになった。

 

 訪問看護師さん、いつも父のことでは、ものすごくお世話になっているし、父のことを、よくやって下さっている。カテーテルの些細な異変にすぐに気づいてくれるし、父がひどい便秘になったときには肛門に手を入れてまで、対処してくれている。仕事だから当たり前かもしれないが、でも、私は本当に頭が下がる思いで、本当に感謝しかない。

 ただ、父の血圧に関しては、同じ看護師でありながら、デイサービスや通所リハビリの看護師さんとは、どうやら見立てが違うようだ。そこに少しばかりの不安を感じているのも事実なのだ。

 

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